「大学情報化のトータルプロデュース」 -2   『情報化の4つのポイント』

ずーっとお休みしていましたが、たまにはこちらに書きます。
大学の情報化、いろいろな側面から考えていくと4つに区分できるのではないかと思います。それは、
1.機器環境の充実 
 つまりハードぅエアの充実です。手元に置くパソコン、スマフォから始まり、無線・有線のネットワーク環境と学外との連携を用いたクラウド環境、更には教室の電子黒板やプロジェクターに至るまでの授業支援環境など、様々な機器類の充実を意味します。
2.活用の仕組みの充実
 次に求められるのは、ソフトウェアの充実です。上記のハードウェア環境を効率よく、しかも目的に応じた成果を上げるために、どんな仕組みをどのような形で利用できるようにするかが、重要に課題になります。
3.成果をどう貯めて発信するか
 機器や仕組みが用意されても、活用し成果をどう表現していくかが、重要な問題になります。これまで成果報告については、紀要や報告書のような書籍という形で保存されることがほとんどでした。しかし、これでは本棚や倉庫に保管されているだけの資料保存にしかなりませんでした。これに日の目を見させるにはどうするかが重要になります。
4.上記の仕組みを潤沢に稼働させる組織
 いくら、1〜3の環境が整ったとしても、それらをサポートし指導しながら、できるだけ研究者や学生に負担をかけずに利用してもらうためには、どのようなサポートが必要となり、そのサポートを実施していくためにはどんな組織と要員が必要となるのかを考えなければなりません。
 つまり、これら4つのバランスが上手く稼働してこそ大学の情報化が潤沢に動き始めるのです。
 時として大学は、これらのうちの一つを選んで充実させ、その成果を広報活動に利用しますが、往々にして、バランスの悪いまま偏った充実を図るため、潤沢な稼働ができないことが多々あります。その結果、無駄な投資として取り上げられ、「教育のデザインの準備不足」や、「広報活動のためだけの情報機器の充実」等という批判を受けることになります。そして、この批判の結末は、多くの場合評論的に「だから・・・を事前に用意して進めるべきであった」という評価をもらうことになります。しかし、この評価は、次のステップへ向けての足かせになり、なかなか外せない重石となってしまうのです。さて、こうならないためにはどうすべきなのでしょうか?